レギュラーを失うことの子どもの心情
ずっと試合で活躍していた子どもが、ある時期からベンチになる。そうした場面は、ジュニアサッカーでもよくあります。子どもの心情は大変複雑です。
悔しさ、不安、自信の喪失、そして周囲の目を気にする気持ちが混在しています。親はまず、このような状態が「誰にでも起こりうる」ものであり、決して珍しくないことを理解することが大切です。
親の声かけで気をつけたいこと
避けた方がよい言い方
- 「次頑張れば戻れるよ」という急かし
- 「もう一度レギュラーになろう」という目標設定の強要
- 試合後に即座に「どうしてああしなかったの?」という技術的な指摘
- 他の選手と比較する言葉
これらは、子どもにさらなるプレッシャーを加え、悔しさを増幅させてしまいます。
心がけたい関わり方
子どもの気持ちを受け止めることが最優先です。
「悔しいんだよね」「そっか、そういう気持ちなんだ」と、感情に寄り添う言葉をかけてください。親が子どもの話を聞く姿勢を示すだけで、心が少しほぐれることもあります。
試合に出ていない間も、チームに通い練習に参加している子どもの頑張りを見つけてほしいです。ベンチにいても、仲間を応援する姿勢や練習での工夫など、目に見える努力があるはずです。「最近、練習で集中してるね」といった、現在進行形の頑張りを伝えることが大事です。
家庭でできるサポート
日常生活を整える
メンタルが不安定な時期だからこそ、睡眠と食事が重要です。試合に出ていないことで気持ちが落ち込み、生活リズムが乱れる子もいます。親として「いつも通りの生活」を支えることは、子どもに安定感をもたらします。
サッカー以外の時間を大切に
サッカーが人生のすべてではないことを、暗に伝えることが大切です。家族でのおでかけ、好きなことをする時間、友人との関係など、サッカー以外の世界を子どもが充実させていくことで、視点が広がります。
コーチ・指導者との関係を親が複雑にしない
親が「なぜうちの子を使わないのか」という不満を持つと、子どもはそれを敏感に感じ取ります。指導者の采配に納得できなくても、親は子どもの前では冷静さを保つことをお勧めします。
長期的な視点を持つ
ジュニア年代は、まだ成長が続く時期です。今この瞬間に試合に出ていないことが、その子どもの選手としての価値を決めるものではありません。
レギュラーを外れた経験から、子どもが「どう向き合うか」という過程こそが、後の人生で最も大切な財産になります。親はその過程を静かに見守り、子どもの小さな成長を認める存在でいてください。
時間をかけて、子どもは必ず次のステップへ進みます。
